TikTokマーケティングのマネタイズのポイントと成功事例4つ！

TikTokマーケティングに関する情報を集め、自社でも運用を検討したいと考えるSNSマーケティング担当者の方も多いのではないでしょうか。TikTokは全世界でアプリのダウンロード数は30億回を超え、アクティブユーザー数は10億人以上の圧倒的な人気を誇るプラットフォームです。

中国では、TikTokのライブコマースの年間流通総額が8兆円を超え、市場が年々拡大しています。TikTokの運用は、YouTubeやInstagramなどに比べると、参入企業が少ない今がチャンスと言えるでしょう。

TikTokフォロワー20万人のみかみが代表を務めるAddNeSS編集部が今回は、実際にTikTokを運用する中で培ったノウハウをもとに、TikTokマーケティングの特徴やマネタイズのポイントを詳しく解説します。

また、成功事例やおすすめ支援会社についても言及しています。

この記事を最後まで読むと、TikTokをバズらせるための手法が分かり、売上に直結するマーケティングが行えるようになります。ぜひ、参考にしてください。

TikTokマーケティング｜特徴とユーザー層

TikTokマーケティングとは、TikTokを活用してブランドの認知をはじめ、商品やサービスを流通させる販売戦略のことを言います。動画アプリの中でTikTokは、2021年に世界でもっともダウンロードされており、大変勢いのあるSNSです。

もともとTikTokは、若者を中心に人気が爆発しましたが、現在はユーザーの年齢層が上がってきています。日本でのTikTokユーザーの平均年齢は34歳、性別の内訳は男性ユーザーが55%、女性ユーザーが45%です。

日本とSNS利用の傾向が似ており、一歩先をゆくアメリカのTikTokの年齢別ユーザー層は、次の通りです。

• 10代が25%
• 20代22.4%
• 30代21.7%
• 40代20.3％
• 50代11%

10代〜40代までのユーザー層がそれぞれ20％を超しており、幅広い年齢層がバランスよく利用しています。そのため、多くの企業にとって、TikTokは集客しやすいSNSなのが特徴です。

2022年6月からは、アメリカで一早く、TikTokの収益化プログラムのPulseが始動しました。日本でも盛り上がりを見せており、多くのインフルエンサーも続々と参入しています。企業としてもアカウントの運用をはじめ、TikTokを軸に多角的な戦略を検討しやすいでしょう。

TikTokマーケティングのメリット6選

TikTokの他にも、複数のSNSをすでに利用している企業も少なくありません。TikTokを使って宣伝活動を行うと、どのような利点があるのでしょうか。ここでは、TikTokマーケティングのメリットを6つ解説します。

1. 速効性が高く、1日でバズる可能性がある

TikTokは投稿が拡散されやすく、投稿を始めたばかりでもすぐに動画がバズる特徴があります。

TikTokは8段階の階層型ステップにより、投稿が拡散されます。スピードの驚異的な速さが、TikTokの最大の強みと言っても過言ではありません。

段階ごとに設定されたAI判定をくぐり抜け、8段階をすべてクリアした場合、わずか12時間で3,000万人規模の配信になります。

たったの1日で自社アカウントがバズる可能性があるのが、TikTokの大きなメリットです。

2. 拡散性が高くフォロワー2桁でもバズれる

TikTokは非常に拡散性が高いSNSなため、フォロワーが2桁程度しかいない初期段階でも、十分にバズる可能性があります。

TikTokは、インフルエンサーを起点として拡散される、従来のSNSのアルゴリズムとは異なります。YouTubeやInstagramによる拡散の鍵は、インフルエンサーなどフォロワー数が多く、影響力を持つ「人」です。

一方、TikTokで拡散の鍵となるのは人ではなく「動画」で、独自のレコメンドシステム（アルゴリズム）を採用しています。

フォロワー数が少ないアカウントや無名ユーザーでも、バズを生み出すことが可能なSNS、それがTikTokなのです。

3. 海外にも訴求しやすい

TikTokは、今全世界でフォロワー数が爆発的に増えており、圧倒的な話題性を誇るSNSと言えます。ビジュアルと簡単なテキストのみでも、国境を越えた訴求が可能です。動画によっては、日本よりも海外で拡散されるケースも少なくありません。

クリエイティブの工夫とハッシュタグを英語で設定するなどすれば、ターゲットを国外にも広げられる点もメリットです。

4. エンゲージメント率が高い

アメリカの調査によると、TikTokは他のSNSに比べると、いいねやコメントなどによる平均エンゲージメント率が著しく高いのが特徴です。YouTubeが約2.7%、Instagramが約0.3%なのに対し、TikTokは11%を超えるエンゲージメント率を誇ります。

気に入った動画に、いいねやコメントを気軽にするユーザーが多いのもTikTokの魅力です。エンゲージメント率が高いとおすすめにも表示されやすく、TikTokでは、他のSNSよりも自社商品やサービスをPRしやすい点が強みです。

5. 購買行動に直結しやすい

TikTokは拡散性の高さに加えて、ユーザーが購買意欲が高いSNSです。

TikTokマーケティングは、若年層が主体のため売上に直結しにくいイメージを持つ人もいます。しかし、それは間違いであり、日本のTikTokユーザーの平均年齢も34歳と、決して若年層だけではありません。

日経トレンディでも、2021年のヒット商品ベスト1に「TikTok売れ」がランクインしています。

また、TikTokは、コンテンツへの支出額に関して、TwitterやInstagram、YouTubeなど他のSNSよりも高い数字を叩き出していることも注目すべき点です。特に支出額が高いジャンルは、次の通りです。

• ライトノベル・漫画
• 音楽
• 映画
• バラエティ番組・ドラマ
• サッカー

多くのSNSユーザーはTikTokを視聴し、消費行動を起こしている事実から、売上につながりやすい点もメリットです。

6. 競合との差別化になる

TikTokは、InstagramやYouTubeほど参入企業は多くありません。

しかし、今後より影響力を持つプラットフォームになることは間違いないでしょう。

競合が少ない今からTikTokマーケティングを行うことで、差別化につながります。

アカウントを成長させられれば、競合を抑えて商品を販売しやすくなるのも、TikTokの運用がおすすめな理由です。

TikTokマーケティングのデメリット3選

TikTokアカウントを自社で運用するメリットは多い一方で、デメリットもあります。

自社にとってメリットのほうが大きくなければ、TikTokを運用しても結局上手くいきません。

ここでは、TikTokマーケティングを行う上でデメリットとなる要素を3つ解説します。

1. シニア層向けの商品には訴求しにくい

TikTokのメインユーザーは10代〜40代のため、シニア層への訴求力は高いとは言えません。

たとえば、介護用品やシニア用便利グッズなどは、シニアの利用層が高いLINEやFacebook、シニア向けSNSの利用が適しています。2023年直近のトレンドでは、YouTubeがシニア向けには狙い目です。

2. クリエイティブへの依存度が高い

TikTokはフォロワー数や人への依存度が低い分、クリエイティブに関しては高いクオリティが必要です。

短い尺の中で、ユーザーの心を掴めるよう工夫しなければなりません。

企画力や編集力など、動画制作に関する高いスキルが必要です。

クリエイティブの制作のみを外注化したり、自社で人材育成したりするのも1つの手でしょう。

3. 炎上する可能性がある

TikTokに限らず、SNSで炎上する企業は少なくありません。

特に、TikTokは拡散力が強く、あっと言う間に炎上してしまうことがデメリットです。

企業の業績にも大きく影響するケースがあるため、不適切な企画や動画内容にならないよう注意しましょう。

ただし、リテラシーが低い層の誹謗中傷コメントは、気にしすぎる必要はない場合も多々あります。

TikTokのアルゴリズムの重要ポイント4選

TikTokのアルゴリズムとは、動画がおすすめに表示され、大きく拡散されていく仕組みのことです。投稿動画は、AIにより表現の審査やタグ付けが行われ、その後、8層からなるユーザープールの最初の層へと配信されます。

TikTokで各層をくぐり抜けられる投稿は、次の4つの要素をもとに評価が高いと判断される10％程度のアカウントのみです。

• 視聴完了率
• いいね率
• シェア率
• コメント率

配信サイズは最初が300人程度、次が3,000人、最終的には3,000万人規模になり、大きく拡散されていきます。TikTokのアルゴリズムで重要な4つの要素を深く掘り下げていきましょう。

1. 視聴完了率

TikTokのアルゴリズムでは、最後まで動画を視聴したユーザーの割合である、視聴完了率が大切です。最初に離脱されないような工夫をはじめ、再生時間を伸ばすことがポイントになります。総再生時間＝視聴時間×再生数もあわせて意識するとよいでしょう。

現在、TikTok動画は最長3分まで対応していますが、尺は短いほうが最後まで見てもらえる可能性は高いと言えます。多くのユーザーが離脱する1分動画より、最後まで見てもらえる5秒動画の方が、評価がよくなるのが特徴です。

TikTokのアルゴリズムの要素で、もっとも重視されるのが視聴完了率です。60％を超えると、次のループに進める可能性が高くなるため、質の高いクリエイティブを制作するよう努めましょう。

2. いいね率

TikTokはエンゲージメント率が得られやすいプラットフォームです。中でも、いいねは、もっとも気軽に行えるアクションのため、10％程度の獲得を目指すとよいでしょう。

企画では、どのようなシチュエーションでいいねをされるかを考えることが大切です。具体的には、次の要素をイメージさせるようなコンテンツを作るとよいでしょう。

• 共感：自分もそう思う！
• 納得：なるほど！
• 衝撃：すごい！驚いた！
• 感情：かわいい！かっこいい！

3. シェア数

TikTokでシェア数を向上させるには、他のユーザーにも見てほしいと思えるような内容が重要です。具体的には、次の要素がある動画はシェアされやすいと言えます。

• 面白い
• 役に立つ
• かわいい
• 感動する
• 共感できる
• 独自性がある

4. コメント率

動画に対するユーザーのコメントも、アルゴリズム上大切な要素となります。質問を投げかける言葉やテキストにより、ユーザーにコメントを促すのも1つの手です。

思わずユーザーがコメントしたくなるように、次のような工夫をするとよいでしょう。

• 突っ込みどころを作る
• 論争を起こさせる
• 極端な例を挙げる

ユーザーへの返信の判断ポイントは、コメントが増えるかどうかです。

商品を売るためのTikTokマネタイズ方法4選

企業としてのゴールは、TikTokのアルゴリズムの要点を押さえた上で、アカウント運用と販売を結びつけることです。ここでは、実際に自社商品やサービスをユーザーに販売するためのマネタイズ方法を4つ紹介します。

1. 購買行動を促すためのアカウント運用

Tiktokで自社商品やサービスを売るためには、次のような7つの手順でアカウント設計を行う必要があります。

1. ビジネスアカウントを開設する
2. プロフィールにリンクを設定する
3. 他のSNSと連携させる
4. ターゲットを絞る
5. 企画・撮影・編集
6. 定期的な投稿
7. インサイト分析・改善

プロフィール欄に公式サイトやECサイトのリンクを設定し、購買行動の導線を構築することで、ユーザーをスムーズに誘導しやすくなります。

また、YouTubeやX（Twitter）、Instagramなど、他のSNSアカウントと連携させて、多角的なマーケティング展開も可能です。

自社商品の販売方法については、以下の記事の内容を参考にしてみてください。

2. インフルエンサーの起用

TikTokで多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーによる配信は、大きな影響力を持ちます。企業の商品イメージにぴったりなインフルエンサーに、宣伝を依頼するのも有効的なマネタイズ方法です。

インフルエンサーのフォロワーに、自然な形で商品の良さが伝わります。TikTokキャンペーンのハッシュタグチャレンジを実施する際にも、インフルエンサーを起用するのが一般的です。

インフルエンサーに率先してキャンペーン参加動画を投稿してもらうことで、より多くのユーザーが参加し、Tiktok売れにつながります。

3.ニーズに合わせた広告の運用

TikTokには3種類の広告があり、自社のニーズに合わせてマネタイズしやすいタイプの広告を出稿できます。

広告の種類	特徴	価格
起動画面型広告	1日1社限定の起動時に全面表示される動画・静止画の広告	500万円～インプレッション課金型
インフィード型広告	10秒前後のおすすめ欄に表示される動画・静止画の広告	42万～1,000万円期間契約型/1日単位
ハッシュタグチャレンジ広告	ユーザーが指定ハッシュタグを使って投稿する広告	1,000万円～期間契約型/1日単位

インフィード広告は比較的リーズナブルな費用で運用しやすく、1日単位で契約可能なためユーザーアクションを確認しながら調整できます。

4. ライブコマースの実施

TikTokではライブ配信を利用して、自社商品の販売が可能です。

TikTokにはショッピング機能はありませんが、ECプラットフォームのShopifyと提携しています。

アプリをダウンロードすれば、簡単に商品広告を作成でき、販売までのスムーズな流れを作れます。

TikTokマーケティング｜企業活用・成功事例4選

「TikTok売れ」というキーワードが浸透し始めた今日では、TikTokを運用して商品やサービスの販売に成功する企業が増えています。

どのようにTikTokを使って売上につなげているのか、TikTokマーケティングの企業成功事例を4つご紹介します。

1. 株式会社コーセー

@kosecosmeport_utachan これ以上にヘアケアやれることある？？？ここまでやるのは年1回くらい🤣 #ヘアケア #デートの準備 #ヘアケア方法 #トリートメント #クリスマスデート ♬ 冬が終わる前に – はりねずみ

『株式会社コーセー』のコスメデコルテが、新商品の発売にあたり、日本で初めてTikTokの新たな広告形態であるブランドミッションを採用しました。ブランドミッションでは、クリエイターとブランドが共同で広告を作成できます。

TikTokとコーセーが、ルージュの色や質感をTikTok上で疑似体験を実現可能にしたブランドエフェクトを共同開発し、さらに広告映像制作会社AOI Pro.が参画しました。

ブランドエフェクトを用いたハッシュタグチャレンジを開催し、大きな反響を呼んだ事例です。

社員がアカウントを運用し、パーソナルカラー診断やヘアケア雑学など、役立つ美容コンテンツを配信しています。

2. 転職ナビ

@tensyoku_navi この会社を知らないで転職活動するのは損すぎる😂 会社の詳細はこちら👇 【応募条件】 既卒・第二新卒・未経験応募可能 【募集中の職種】 ・エンジニア ・データ分析/SEO ・デザイナー ・営業・接客 ・カスタマーサポート ・広告・マーケティング ・PM・BizDev ・物流・生産・パタンナー ・コーポレート（管理部門） 【給与】 平均年収：573万円 #転職 #転職活動 #第二新卒 #企業紹介 ♬ Talking Box – WurtS

『転職ナビ』では、TikTokの自社アカウントを運用し、転職に役立つ情報を5秒程度の短さで頻繁に投稿しているのが特徴です。

「中途採用の多い大手企業10社」や「学歴なしでも転職可能な大手企業10社」など、ユーザーが手を止めて視聴したいと思える企画で、多くの視聴回数を獲得しています。

プロフィール欄のリンクからは、30秒で完了する転職サイト診断ができ、面接予約までのスムーズな導線を設置し、コンバージョンにつなげています。

3. ユニクロ

@uniqlo_jp

https://www.tiktok.com/music/UTPlayYourWorld-6697094180511943426

国内外に多数の店舗を展開する衣料品ストア『ユニクロ』は、これまでにTikTokでさまざまなキャンペーンを行っています。ユニクロが展開するTシャツブランド「UT」のインフルエンサーを選ぶ、ハッシュタグチャレンジを国境を越えたグローバルマーケットで実施しています。

2週間のキャンペーン期間でハッシュタグチャレンジの投稿数は20万回を超え、関連動画は7億5,000万回以上も再生されて大成功を収めました。

定期的にコーディネート例や縮んだニット復活術など、ユーザーにとって有益な情報を配信し、フォロワーを惹きつける工夫をしています。

4. グリコ

@pocky_japan

https://www.tiktok.com/tag/%E3%83%9D%E3%83%83%E3%82%AD%E3%83%BC%E4%BD%95%E6%9C%AC%E5%88%86%E4%BD%93%E6%93%8D?lang=ja-JP

『グリコ』では、1999年に自社が制定したポッキー＆プリッツの日である11月11日に、TikTokで「#ポッキー何本分体操」を実施しています。

「あなたのHappy何本分？」というオリジナルソングに合わせて、幸せの度合いをポッキー本数で表現する企画です。

インフルエンサーを起用し見本動画により多くのユーザーの興味を促し、その結果2万3,000本以上の動画が作成され、大きなバズを発生させることに成功しました。動画の再生回数は8,900万回以上にものぼり、ユーザーのポッキーに対する愛着度を向上させ、売上アップにつながっています。

その他の企業事例は、以下の記事を参考にしてみてください。

TikTokマーケティングに強い支援会社

「TikTokでキャンペーンを実施したいけれど、自社ではリソースが足りない…」このような悩みを持つSNSマーケティング担当者の方も多いはずです。マーケティングにはスキルが必要なため、自社のみで実施するには難しい場合もあるでしょう。

解決策としては、支援会社に依頼して確実な運用をすれば、費用対効果も上がりやすくなります。

アドネス株式会社

https://addness.co.jp/

弊社では、Tiktokマーケター人材サービス事業を展開していて、『バズプロ』によりインハウス化支援を行っています。TikTok運用に関する基礎知識から集客・販売方法まで一貫して学べるため、自社にノウハウを蓄積することが可能です。

弊社のサポートにより、1投稿でフォロワー数が1万人増えるなど、これまでに多くの企業様を支援した実績があります。外注化のコストを抑え、自社のためにカスタマイズしたTikTokマーケティングを身につけたい企業様は、ぜひサービス資料をご覧になり、無料相談をご検討ください。

まとめ：TikTokマーケティングでアカウントのマネタイズを目指そう

TikTokマーケティングのマネタイズ方法や企業の成功事例、おすすめ支援会社などを紹介しました。今回の記事内容を総括すると次の通りです。

• 日本でのTikTokユーザーの平均年齢は34歳で上昇傾向にある
• TikTokマーケティングは拡散性や速効性が高くバズりやすい
• TikTokのおすすめ表示は人やフォロワー数ではなく動画単位で評価される
• TikTokでは視聴時間の長さとエンゲージメント率の高さが重要
• 広告配信やライブコマースを運用して集客や商品販売の導線を作る

TikTokは日本だけではなく、世界でも戦える圧倒的なパワーを持つSNSです。自社でも早い段階で取り入れて、競合よりも優位にTikTokマーケティングを展開していきましょう。