「なぜ無料コンテンツを配布するのか?」
「貴重な情報やノウハウを無料で公開して、何のメリットがあるのか?」
「なぜSNSマーケティングで無料コンテンツの配布が必要なのか?」
上記のように考えている人は多いでしょう。
近年では、いきなり有料の製品やサービスを売るのが難しくなりつつあります。
それは、無料かつ高品質なコンテンツが大量に配布されているからです。
よほど商品力があれば別ですが、無料のコンテンツが競合している場合、直接売り上げることは困難でしょう。
有料製品やサービスを販売する前段階として、無料コンテンツは欠かせない存在。
SNSマーケティングでも、無料でコンテンツを配布する手法を実施するのは重要です。
そこで本記事では以下について解説します。
- SNSマーケティングで無料コンテンツを配布するメリット・デメリット
- 活用される無料コンテンツの形態
- SNSマーケティングで無料コンテンツを制作・配布するまでの流れ
現在では、多数の企業が無料コンテンツを配布しています。
本記事を読めば自社が優位に立てるコンテンツをどうやって考案・制作するか理解できます。ぜひ最後までご覧ください。
また、SNSマーケティングの包括的なやり方は「SNSマーケティング戦略決定版!4ステップループが運用成功の鍵」をご覧ください。
SNSマーケティングで無料コンテンツを配布する理由・メリット5選
- 集客効率に優れるコンテンツが資産となる
- SNSがさらに注目される
- 顧客情報を取得できる
- 権威性が取れればオピニオンリーダーになれる
SNSマーケティングで無料コンテンツを配布するとこれだけのメリットが得られます。
なぜなら、無料コンテンツが有料コンテンツよりもユーザーの認知・興味を引くことに長けているからです。
認知・興味は消費者行動モデルでも初期の段階であり、この段階でつまづいてしまうとマーケティングは成功しません。
あまりよく知らないサービスや商品に対してお金を払いたいとは思いませんよね。
その入口として無料コンテンツを配布することで、ユーザーの認知・興味をひきSNSマーケティングを円滑に進めていきましょう。
集客効率にすぐれる
無料コンテンツの配布は、集客効率に優れています。ニーズがまだ顕在化していない潜在的なユーザー層にアプローチできるからです。
こういった潜在的なユーザー層の割合は顕在層よりも多いので、有料コンテンツよりも集客効率に優れています。
広告のようにランニングコストがいらないので、コンテンツ作成費しかかかりません。
このように、短期的に見た場合にマイナスでも、中長期的に見た場合の費用対効果は高くなります。
無料コンテンツを配布することで、効率的に潜在的なユーザー層にアプローチしていきましょう。
SNS集客について知りたい方は、【2022年最新版】SNS集客で失敗しないための運用ポイントで詳しく解説しているのでそちらをご覧ください。
コンテンツが資産となる
SNSマーケティングにおいて、作成したコンテンツは資産になります。
コンテンツは広告と違って半永久的に残り続け、新たなユーザーを惹きつけてくれるからです。
提供するコンテンツの数が増えるほど蓄積していき、それぞれターゲットとする顧客ユーザーの流入が増えます。
時の流れで考え方や細かい情報も変わりますので、定期的に修正なども行うとより良いでしょう。
SNSがさらに注目される
無料コンテンツの配布は、SNSがさらに注目されるきっかけになります。
SNSにはシェア機能があり、良質なコンテンツであれば多くのユーザーに支持され、拡散されるからです。
拡散されることでコンテンツの発信者にも注目が集まり、顧客ユーザーの認知拡大につながります。
拡散時に口コミがつけば、信頼性の高い第三者の情報として認識され、潜在的なユーザー層の拡大、商品・サービスの利用を迷っている方の後押しにもなるでしょう。
このようにSNSマーケティングと無料コンテンツは相性が良く、注目が得られやすいです。
顧客情報を取得できる
無料コンテンツを配布することで、顧客情報を取得できます。
ホワイトペーパーやebooksなどのコンテンツをダウンロードする場合、情報を入力してもらうのが一般的だからです。
- 無料コンテンツ配布によって得られる顧客情報
- 企業名
- (氏名)
- 属性
- メールアドレス
- 電話番号
顧客情報を得ることで、他のコンテンツ・サービスの紹介や企業のイベントの告知などが容易にできるようになります。
SNSマーケティングにおいて重要なのは、顧客が欲しがっている情報を発信することです。
顧客情報だけでも、大きなアドバンテージが得られたと言えます。
顧客情報をうまく活用して、SNSマーケティングを効率的に進めていきましょう。
権威性が取れればオピニオンリーダーになれる
無料コンテンツの配布で権威性が取れれば、その分野のオピニオンリーダーになれます。
閲覧しているコンテンツが権威性・網羅性を備えたものであれば、他のコンテンツを利用する必要がなくなるからです。
一つのサイトで知りたい情報がすべてわかる状態になれば、新規の顧客からの信用も高まりますし、ブランディング効果も期待できます。
そのためには有益なコンテンツを積み重ねていく必要があります。
サイト上のコンテンツが増えるほど網羅性は増していき、オピニオンリーダーとしての地位が確立されていくでしょう。
SNSマーケティングで無料コンテンツを配布するデメリット
- コンテンツ制作に時間がかかる
- 状況の変化に応じてコンテンツを修正する手間もかかる
無料コンテンツであっても、作成する際には手間と時間がかかります。
有益なコンテンツを作ろうと思うのであればなおさらです。
無料コンテンツは直接的な利益が得られないので、短期的に見ればマイナスになります。
SNSマーケティングで無料コンテンツを配布する場合、事前にこれらのデメリットを理解した上で行うようにしましょう。
コンテンツ制作に時間がかかる
コンテンツの制作には時間と労力がかかります。
優良なコンテンツを作ろうとすればするほど、必要な工程が増えていくからです。
成果が出るまでにも時間はかかるので、短期的に見るとコスト的にはマイナスになります。
コンテンツは制作しただけでは、ユーザーには届きません。
SNSでの拡散や、認知・興味を引くための施策も必要になります。
その点、広告を利用すれば比較的わかりやすい成果が得られるでしょう。
無料コンテンツを配布して成果を上げるには、長期的な目でコンテンツを制作する我慢強さが必要になります。
状況の変化に応じてコンテンツを修正する手間もかかる
コンテンツは作成して終わりではなく、定期的に修正する必要があります。
状況は絶えず変化していき、古い情報には価値がなくなってしまうからです。
実際、期間が終了してしまったキャンペーン情報は何の役にも立ちませんよね。
情報が更新されていないコンテンツには信頼性も無くなっていきます。
コンテンツは定期的に修正する必要があるので、手間がかかります。
それでも続けられる仕組みづくりや忍耐力が必要です。
SNSマーケティングで活用される無料コンテンツ
- ホワイトペーパー
- ebooks
- 動画コンテンツ
- 音声コンテンツ
- ウェビナー
SNSマーケティングで活用される無料コンテンツには、主に5種類あります。
それぞれの特徴を事前に知ることで、効率的にマーケティングを進めていきましょう。
聞いたことのないコンテンツもあると思うので、それぞれ説明していきます。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、ユーザーにとって役立つ情報をPDFなどの文書にまとめた資料のことです。
WEBサイトに設置して、フォームに氏名や連絡先を入力することでダウンロードできる形式が一般的になります。
役立つ資料を提供する代わりに、顧客の情報を得ることができるというわけです。
ホワイトペーパーで手に入れた顧客情報は、新規顧客の獲得や潜在的顧客の育成、顧客のピックアップに役立ちます。
顧客情報を得て、SNSマーケティングを優位に進めていきたい場合はホワイトペーパーの利用がおすすめです。
ebooks
SNSマーケティングにおけるebooksは電子書籍ではなく、ホワイトペーパーのような文書にまとめた資料のことを指します。
ebooksとホワイトペーパーの明確な違いの定義はなく、混同しやすいので注意してください。
ebooks | パンフレットや製品紹介資料 |
ホワイトペーパー | データや分析結果を踏まえたノウハウ資料 |
ざっくりとした定義ですが、このような使い分けがされてることが多いです。
ebooksを利用する上で一番重要なのは、ダウンロードされるかされないか。
デザイン性などにこだわるのももちろん大事ですが、そこまでの導線や内容が最も重要になります。
ユーザーの課題を解決してくれるようなコンテンツを意識して作成しましょう。
動画コンテンツ
動画コンテンツは内容や目的がホワイトペーパーと似ていますが、わかりやすく説明するときに向いています。
文章での説明がわかりにくいという方でも、動画で説明すれば理解できることが多いからです。
YouTubeやTikTokなどの動画配信型のSNSが人気な今では、より需要を増していくと考えられます。
潜在的な顧客はもちろん、既存の顧客に対してもアプローチできるのでおすすめです。
文章だとわかりにくい場合には、動画コンテンツを利用してみましょう。
音声コンテンツ
音声コンテンツは近年注目を集めている無料コンテンツです。
動画コンテンツと同様、文章ではわかりにくくなってしまう場合におすすめなコンテンツになります。
動画コンテンツと差別化できる点は、映像の有無です。
視覚的な情報を前提としている動画コンテンツに対して、音声コンテンツでは音声だけでわかるように説明しています。
そのため、業務をおこないながらの「ながら聞き」に最適。
目が疲れているときにも優しいコンテンツです。
国内の音楽配信サービスの利用者は年々増加しており、2018年には1,980万人だったのに対して2023年には2,930万人の利用が期待されています。
まだまだ他のコンテンツと比較するとマイナーではありますが、無料コンテンツの目的や内容によって採用してみるといいかもしれません。
ウェビナー
ウェビナーは「ウェブ+セミナー」からできた造語です。
自社サービスの販促を目的として、ノウハウや事例をレクチャー方式で伝えるコンテンツになります。
新型コロナウイルスの拡大に伴って、セミナーがオフラインで行えなくなったことでウェビナーを実施する企業が増加しました。
ウェビナーのメリットは、リアルタイムでの対話ができることです。
ホワイトペーパーや動画・音声コンテンツが一方的なコンテンツなのに対して、ウェビナーでは質問機会を設けている事例も多くみられます。
潜在的な顧客ユーザーにアプローチする場合に最適なコンテンツです。
ウェビナーについて詳しく知りたい方は、ウェビナーをマーケティングで実施する意味は?やり方とメリットを解説で解説しているのでそちらをご覧ください。
SNSマーケティングにおける無料コンテンツ作成から配布までの流れ
- ペルソナを設定する
- カスタマージャーニーを作成する
- ニーズとコンバージョンに合ったコンテンツを考案する
- コンテンツを作成する
- SNSで無料コンテンツを配布する
コンテンツを作成して配布するためには、これだけの工程を行う必要があります。
無料だからと言って手を抜くことなく、ひとつひとつ丁寧に行っていきましょう。
それぞれ解説していきます。
ペルソナを設定する
コンテンツを作成する際、最初にすべきことはターゲットとするユーザー像の設定です。
このターゲットとするユーザー像のことを「ペルソナ」と言います。
ペルソナが明確に定まっていれば、「どのような情報が欲しいのか」「どのような媒体で配布すればいいのか」を具体的に把握できます。
逆にターゲットとするユーザー像が明確に決まっていないと、誰にも刺さらないコンテンツが出来上がる可能性が高いです。
基本情報や学歴、性格やライフスタイルなどからペルソナを導き出すことで、具体的なユーザー像を設定しましょう。
弊社公式LINEでは、オリジナルのペルソナ設計シートを配布しています。
ペルソナの設計の方法がわからない方はぜひ公式LINEに登録のうえ、ダウンロードしてご利用ください。
カスタマージャーニーを作成する
コンテンツ作成において次にするべきは、カスタマージャーニーを作成することです。
顧客が購入に至るプロセスを把握することで、行動や感情を俯瞰的に捉えられるようになります。
カスタマージャーニーを作成する際には、以下の3点に注目してみましょう。
- どのように商品・サービスを認知したか
- どのようなきっかけで興味・関心を持ったか
- どんなポイントで購買意欲が刺激されて購入に至ったか
この3点に注目して仮説を立てられれば、より精度の高い顧客情報が得られるようになります。
表や図にして可視化するとよりわかりやすくなり、仮説が立てやすいです。
ペルソナだけではなく、カスタマージャーニーも作成することで、コンテンツをより強固なものにしていきましょう。
ニーズとコンバージョンに合ったコンテンツを考案する
ペルソナの設定とカスタマージャーニーの作成ができれば、次はその情報をもとにコンテンツを考案しましょう。
ニーズに合っていないコンテンツを作ってもユーザーには刺さりませんし、コンバージョンが取れないコンテンツではそもそも意味がありません。
無料コンテンツの配布では、消費者行動モデルの中の認知・興味を惹きつけることが目的です。
ターゲットとするユーザー像は既に設定・作成されているので、その層が認知・興味を示すコンテンツを考える必要があります。
コンテンツにおけるマーケティングにおいては、「自社が伝えたい情報」よりも「ユーザーが知りたい情報」を軸にしなければなりません。
ユーザーが知りたい情報を提供できることを最優先に満たせるコンテンツを考案しましょう。
コンテンツを作成する
コンテンツが考案できたら、あとはその通りにコンテンツを作成していきましょう。
SNSマーケティングで活用される無料コンテンツは5通りです。
- ホワイトペーパー
- ebooks
- 動画コンテンツ
- 音声コンテンツ
- ウェビナー
この5つについては記事の前半で詳しく解説しているので、そちらをご覧ください。
コンテンツを作成するからには、良質なコンテンツが望ましいです。良質なコンテンツを作る際には以下の2点に気をつけましょう。
- 自社が伝えたい情報を軸にしてしまっている
- 内容を詰め込みすぎて、何を言いたいのかわからなくなってしまう
良質なコンテンツは、ユーザーのことが考えられていて、必要最低限の情報でまとめられているものです。
伝えたい情報ばかり羅列してしまったり、結論のわかりにくいコンテンツは避けましょう。
SNSで無料コンテンツを配布する
コンテンツが作成できたら、あとはSNSで配布するだけです。多くの人にコンテンツを届けるために、「SNSの技術」が必要になります。SNSのやり方については【2022年最新版】SNS集客で失敗しないための運用ポイントで詳しく解説しています。
SNSは拡散されるのにもってこいの媒体です。
シェア機能が搭載されているため、良質なコンテンツであるほど拡散性が高くなります。いいねやコメントによって第三者による評価がつけば、客観的な信頼度も上がるでしょう。
無料コンテンツを作成する際のポイント
- ユーザーの現実とニーズのギャップを埋められるコンテンツ
- 有益性よりも面白さを重視して読まれることを意識
- どのような方法で、何を得たのか具体的に伝える
無料コンテンツを作成する際のポイントは以上の3つです。
意識して作り込むことで、SNSマーケティングを成功させましょう。
ユーザーの現実とニーズのギャップを埋められるコンテンツ
コンテンツを作成する際には、ユーザーの現実とニーズのギャップを埋められるコンテンツを意識しましょう。
「コンテンツを閲覧したのにニーズが満たされていない」
そんな状態では、ユーザーの認知・興味を引くことはできません。リピートされずに離れていってしまいます。
何度も言いますが、コンテンツは伝えない内容ではなく、ユーザーが知りたい情報が主体であるべきです。
その点に留意して書くことができれば、ユーザーの現実とニーズのギャップは埋められるでしょう。
有益性よりも面白さを重視して読まれることを意識
コンテンツを作成する時には有益性よりも面白さを重視しましょう。
あなたのことを知らない人が見た時、面白みがないと興味を持ってもらえない可能性があります。
いくら有益なコンテンツであっても、読まれなければ意味がありません。有益性よりも面白さを重視してみましょう。
有益でかつ面白いコンテンツを目指してみてください。
どのような方法で、何を得たのか具体的に伝える
無料コンテンツを作成する際には、どのような方法で何を得たのか具体的に伝えることを意識しましょう。
根拠の全くないコンテンツでは、信頼性が得られないからです。
実際にどこの誰か知らない人が意見を述べていて、それに根拠も何もなければ信頼できないですよね。
ただ、伝え方にもポイントがあります。
NG例 | 「僕はこんな方法使ってます!」 |
OK例 | 「僕はこんな方法で、このような具体的な結果を出しています!」 |
NG例では、どのような方法でしか語られていません。
しっかりと得られた結果もセットで伝えましょう。
そうすることでよりコンテンツに信頼性を持たせられます。
まとめ
- 無料コンテンツの配布はユーザーの認知・興味を惹きつけることに長けている
- しかしコンテンツの制作や修正に時間と手間が大幅にかかる有益性もあり、面白みのあるコンテンツを意識する
この記事の内容をしっかり把握できれば、自社が優位に立てるようなコンテンツを考案・制作できるようになります。
SNSマーケティングは一筋縄ではいきません。
効果的にSNSマーケティングを進めるための一つの手段として無料コンテンツの配布は有効です。
もしもわからなくなってしまった時は、またこの記事に戻って確認してみてください。