「UGC」という言葉を見かけるようになったものの、口コミやSNS投稿と何が違うのか、どう使えばいいのかがよく分からない
——そのまま施策の優先度が下がってしまっている担当者は多いはずです。
UGCは種類によって向いている商材・目的が異なります。レビュー投稿を増やす施策が効く会社もあれば、ハッシュタグキャンペーンが合う会社もある。「UGCを使う」と決める前に、自社に合う型を選ぶことが先決です。
UGCの定義から7種類の分類・各型の代表事例・自社に合う型の選び方・始め方の3STEPまでを一気通貫で整理します。
7種類の各型に「どんな商材・目的に向いているか(判断ポイント)」「代表事例」「次の一手」を付けているため、自社に合うUGC型がこの記事を読み終えたときに絞り込めます。
この記事で分かること
✅UGCの定義と、口コミ・CGMとの違い
✅UGCの7種類(型ごとに向いている商材・目的を解説)
✅ファクトチェック済みの企業活用事例(BOTANIST・ヤッホーブルーイング・GoPro)
✅自社に合う型を選ぶ判断基準と診断の考え方
✅今日から始められる3STEPロードマップ


監修者 三上 功太 / アドネス株式会社 代表取締役
“本質のSNSマーケター みかみ“として
2020年からSNSで活動を開始
現在はアドネス株式会社 代表取締役として、
300名以上のメンバーを束ねる
教育のDXを実現し、累計生徒数5,000名を突破した
スキル習得プログラム「スキルプラス」を運営
最新AIを活用し、組織マネジメントに特化したサービス
「VisionToDo」を独自開発
SNS総フォロワー数は30万人を突破し、
Abemaや、朝日新聞、テレビなど多数のメディアに掲載
渋谷、新宿など主要駅でブランド広告を配信
▼ 2025-2026年の主な実績
- Amazonランキング1位獲得
(2026/1発売 新著『賢く生きる習慣』) - 特許を2件取得
(教育の属人性を解消する動的カリキュラム技術) - 東京大学・大阪教育大学にて特別講義
- 東北大学医学部と共同研究を開始
- 堀江貴文氏とラジオ対談出演 (CROSS FM)
- 渋谷・新宿・JR西日本にてブランド広告ジャック
UGCとは|企業ではなくユーザーが作るコンテンツ
UGC(User Generated Content)とは、企業ではなく一般のユーザーが自発的に作成・公開するコンテンツの総称です。SNSの投稿・商品レビュー・口コミ・ブログ記事・動画・Q&A回答などがUGCに含まれます。
企業が予算をかけて制作する広告・オウンドメディアとの違いは「誰が作ったか」です。消費者が自発的に作った投稿は広告との距離感がなく、同じ立場のユーザーが書いたとして読まれるため、購買判断に影響しやすいとされています。
◎口コミ・CGMとの違い
「口コミ」はUGCの一部(評価・体験談コンテンツ)です。「CGM(Consumer Generated Media)」はユーザーが作るメディア・プラットフォームを指す概念で、そのメディア上に投稿されるコンテンツがUGCになります。UGCはプラットフォームを問わず「ユーザー作成コンテンツ全般」を指す、より広い概念です。
⁉️なぜ今、UGCが重要か
ZETA株式会社が2023年12月に実施した調査(20〜60代・500名)では、購入後に満足した理由として「口コミを参考にした結果、期待通りの商品だった」を約半数が選択しています【公式情報 / ZETA CX公式プレスリリース 2024年2月 / https://zetacx.com/pressrelease/research/ugc-effect-on-purchasing-behavior-research-202402/2024/0206】。
また、ニールセンの調査では「購買の際にUGCを信頼する」人が64.6%にのぼり、企業発信より生活者発信を重視する人は51.3%という結果が出ています【第三者調査 / ニールセン調査 / 調査年は複数引用元が混在。最新版は公式サイト要確認】。
UGCの7種類と代表事例
UGCは「どこに・どんな形で投稿されるか」で7つの型に分類できます。
自社に合う型は商材・目的によって異なるため、各型の特徴と向いているケースを確認してください。
1. レビュー・評価型
◎どんなコンテンツか
ECサイト・口コミサイトに投稿される商品評価・星レーティング・テキストレビュー。Amazon・@cosme・食べログ・Google マップ上の投稿が代表的。
◎向いている商材・目的
比較検討フェーズが長い商品(化粧品・家電・外食・宿泊)。検索経由でレビューを読んで購買を決める消費者を対象にするとき。
◎代表事例
コスメ口コミサービス「@cosme」上に蓄積されたレビューが購買意思決定に影響することは業界内で広く認知されており、化粧品メーカーがUGCを公式サイトに転載活用するケースが増えています【経験則 / SNSマーケティング実務の慣習】。
◎次はこれ
自社商品のレビュー件数・評価の現状把握。レビュー導線(購入後メールでの誘導等)の設計。
2. SNS投稿・ハッシュタグ型
◎どんなコンテンツか
InstagramやX(旧Twitter)で商品・サービスを使った体験を投稿するもの。ブランドハッシュタグを軸に自然発生的に広がる。
◎向いている商材・目的
ビジュアルに強みがある商品(ファッション・食品・コスメ・ライフスタイル)。認知拡大とブランドイメージ形成を同時に狙いたいとき。
◎代表事例(BOTANIST)
ヘアケアブランド「BOTANIST」(株式会社I-ne)は、InstagramユーザーのUGCをLPに掲載するソリューションを導入。施策開始約1ヶ月で記事LPから獲得LPへの遷移率が1.15倍、LPのCVRが約2倍になったと報告されています【公式情報 / letro(株式会社aainc)公式ブログ 2022年 / https://service.aainc.co.jp/product/letro/article/case-introduction-botanist】。
◎次はこれ
ブランドハッシュタグ「#(ブランド名)」を設定し、公式SNSのプロフィール欄に記載。ユーザー投稿を検索して公式でコメント・リポストする運用を開始。
3. 体験談・ブログ型
◎どんなコンテンツか
個人ブログ・アメブロ・note等に投稿される商品・サービスの使用体験レポート。購入→使用→結果の流れを詳細に書いたロングコンテンツが多い。
◎向いている商材・目的
効果実感に時間がかかる商品(健康食品・美容器具・語学サービス)。コンバージョン前の情報収集フェーズで背中を押す役割として。
◎代表事例(ヤッホーブルーイング)
クラフトビールブランド「ヤッホーブルーイング」は、SNS上の顧客投稿を収集して自社Webサイトに掲載するUGC活用を実施。「載せる写真を変えるだけでCVRが16%増」という結果も報告されています【第三者情報 / 日経ビジネス記事タイトルより(2020年11月)/ 詳細はペイウォール / URLは https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00163/111600108/ を参照】。同社は「よなよなエール FUN×FAN団」というファンコミュニティも運営し、ファンが自発的にイベントを企画・参加する仕組みを構築しています【公式情報 / coorum・講談社Cステーション等の外部取材記事より】。
◎次はこれ
アフィリエイトASP経由での体験レポート掲載依頼、またはブランドアンバサダープログラムの立案。
4. 動画・コンテスト作品型
◎どんなコンテンツか
YouTube・TikTok・Instagram Reelsに投稿される商品の開封・使用・チャレンジ動画。キャンペーンとして動画作品を公募するケースも含む。
◎向いている商材・目的
使い方・サイズ感・動きをビジュアルで伝えたい商品(カメラ・スポーツ用品・ファッション・ガジェット)。購買前の「実物確認」欲求を補完するとき。
◎代表事例(GoPro)
アクションカメラブランド「GoPro」は「Million Dollar Challenge」を定期開催。ユーザーが自分のGoProカメラで撮影した映像を応募し、採用作品のクリエイターに総額100万ドルの賞金を分配する仕組みです。ハッシュタグ「#GoProJP」では37万件以上の投稿が収集されており、広告費をかけずにブランド体験を発信するUGCの典型事例として多数の記事で紹介されています【第三者情報 / 発信lab・ガイアックスソーシャルメディアラボ等の複数記事より / GoPro公式の数値開示はなし】。
◎次はこれ
既存ユーザーへのハッシュタグ案内、またはコンテスト企画の立案(賞金・掲載特典を設定するとUGCが生まれやすい)。
5. Q&A・比較検討型
◎どんなコンテンツか
Yahoo!知恵袋・Reddit・価格.com掲示板・SNSのリプライ欄に投稿される質問・回答・比較コメント。「〇〇と△△どっちがいい?」という購買前の悩みへの回答がコンテンツになる。
◎向いている商材・目的
初回購入ハードルが高い商品(PC・家電・車・BtoBツール)。指名検索よりカテゴリ検索が先行する市場でブランド露出を増やしたいとき。
◎具体例
価格.com上の「みんなの口コミ」「クチコミ掲示板」は、比較検討期の消費者が最終判断に使う典型的なQ&A型UGCです。自社商品に関する質問・回答の内容を定期的にモニタリングすることがUGC活用の第一歩になります【経験則】。
◎次はこれ
Yahoo!知恵袋・価格.com等で自社商品名の投稿状況をモニタリング。ネガティブな質問が多い場合はFAQページやサポートコンテンツで先回り対応。
6. キャンペーン参加型
◎どんなコンテンツか
ブランドが設計したキャンペーンに参加する形で生まれるUGC。「#〇〇チャレンジ」「フォロー&リポストで応募」「購入レシートでプレゼント応募」等が典型。
◎向いている商材・目的
認知拡大フェーズのブランドや、既存顧客のエンゲージメントを高めたいとき。特定の季節・イベントに合わせた短期的な話題作りに向いている。
◎具体例
InstagramのAR機能を使ったチャレンジ企画や、TikTokのデュエット機能を使ったコラボ動画型キャンペーンが近年増加しています。参加ハードルを下げるほどUGC量は増えますが、コンテンツの質と量はトレードオフになりやすいです【経験則】。
◎次はこれ
キャンペーン目的(認知/エンゲージメント/CVR)を先に決定。目的に合わせてハードルの高さを設計(拡散重視なら低ハードル・ブランド体験重視なら中ハードル)。
7. 製品紹介・開封型
◎どんなコンテンツか
ユーザーが自発的に商品の開封・設定・使い方をレポートする動画・画像・テキスト投稿。特定ブランドへの親近感・信頼から生まれる「語りたい」という動機が出発点。
◎向いている商材・目的
サブスクリプションボックス・定期便・ガジェット・コレクター系商品。初回購入体験が独自性の高い商材は開封動画が生まれやすい。
◎具体例
サブスクリプションBOXサービスの「開封動画」はYouTube・TikTokで多数投稿されており、次月分の購入検討をしている層への説得力がある。料理キットサービスの「作ってみた」レポートも同様のパターンです【経験則】。
◎次はこれ
パッケージ・開封体験の設計を見直す(開封動画を撮りたくなるパッケージか)。初回購入者へのサンクスメールで「投稿したらタグ付けを」と一言添える。
自社に合うUGC型を選ぶ判断基準
7種類を紹介しましたが、全型を同時に取り組む必要はありません。最初の1型を選ぶための判断基準を整理します。
判断の入口は「今の課題」
| 課題 | まず取り組むUGC型 |
|---|---|
| 検索経由の比較検討で負けている | レビュー・評価型 or Q&A型 |
| SNS認知は広がっているが購買につながらない | SNS投稿・ハッシュタグ型(LP活用) |
| 体験型商品で説明コストが高い | 体験談・ブログ型 or 動画型 |
| 既存顧客との関係を深めたい | キャンペーン参加型 or 製品紹介型 |
商材別の優先度(目安)
- 【EC・D2C系】
SNS投稿型 or 体験談型(購買前の不安解消が優先) - 【BtoB・高単価】
Q&A型 or 体験談型(比較検討期間が長いため) - 【飲食・宿泊】
レビュー型(Google マップ・食べログの評価が直接流入に影響)
この判断基準はあくまで出発点です。同業他社が既に特定型で多くのUGCを獲得している場合は、差別化のために別の型から入る選択肢もあります【経験則】。
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UGC活用を始める3STEPロードマップ
UGCは「自然発生を待つ」だけでは増えません。発生しやすい環境を設計し、収集→活用のサイクルを回すことが大切です。
STEP 1|現状把握(今週)
自社商品・サービス名でSNS・口コミサイト・検索エンジンを検索し、どんなUGCがどの程度あるかを確認します。量・内容・ポジネガ・投稿者属性(フォロワー数・投稿傾向)を記録します。ゼロから始める場合は、既存顧客にアンケートやNPS調査を実施してUGC化できる声を収集することが第一歩です。
STEP 2|UGCが生まれやすい導線を設計(今月)
購入後のサンクスメール・商品同梱カードに「投稿のお願い+ブランドハッシュタグ」を記載する、商品ページにレビュー投稿ボタンを目立たせる、といった「投稿したくなる/投稿しやすい」導線を整備します。キャンペーン型を選んだ場合は、参加ハードル・特典・期間を設計します。
STEP 3|収集→活用→効果計測(翌月以降)
Sprout Social・Brandwatch・国産ツールのSINIS等のソーシャルリスニングツール、または各SNSの公式検索でハッシュタグ・ブランド名メンションを定期収集します。収集したUGCはLP・商品ページ・広告素材に転載活用(転載前にユーザーへの許諾確認が必要です)。活用後は転載前後でCVR・エンゲージメント率を比較して効果を測定します【経験則 / SNS運用実務の慣習】。
◎著作権と許諾に関する注意
UGCは投稿者に著作権があります。転載・広告利用には原則として個別許諾が必要です。ハッシュタグキャンペーンでは「応募規約」に「主催者がコンテンツを利用できる旨」を明記することで許諾を取得するのが一般的です【推論 / 日本の著作権法・業界実務慣習をもとにした解釈。個別ケースは法務確認推奨】。
よくある質問(FAQ)
Q. UGCとインフルエンサーマーケティングはどう違いますか?
A. インフルエンサーマーケティングは、企業がインフルエンサーに報酬を払って投稿を依頼する「プロモーション」です。UGCは対価なしにユーザーが自発的に作るコンテンツを指します。インフルエンサーによるPR投稿はIGC(Influencer Generated Content)と呼ぶ場合があり、厳密にはUGCの定義から外れます。
Q. UGCを集めるのに費用はかかりますか?
A. 自然発生したUGCを収集・モニタリングするだけなら、各SNSの無料検索機能でも対応できます。効率的に収集・許諾取得・LP転載を行うためにはLetroやYOTPOなどのUGCソリューションの利用が一般的です。費用は用途・規模によって大きく異なるため、各社に問い合わせて見積もりを取ることを推奨します【経験則】。
Q. 小規模ブランドはUGCを活用しにくいですか?
A. 逆で、小規模・ニッチブランドはコアファン層がUGCを生みやすい傾向があります。フォロワー数が多くなくても、商品に熱量を持つ少数のユーザーが投稿する体験談・開封動画は購買意思決定に強く影響します。まずは既存顧客の声を集めるところから始めるのが現実的です【経験則】。
Q. UGCに否定的な内容が投稿された場合はどうすればいいですか?
A. 削除を試みるより、公式が誠実に対応する姿勢を見せることが重要です。ネガティブな口コミへの誠実な返信は、他のユーザーのブランド印象に好影響を与えることがあります。ただし炎上リスクのある投稿は状況に応じた判断が必要なため、法務・広報と連携したガイドラインを事前に整備しておくことを推奨します【経験則】。
Q. SNSアカウントがないブランドでもUGCを活用できますか?
A. できます。SNSを運営していなくても、Amazonや@cosmeなどの既存プラットフォーム上のレビュー(レビュー・評価型UGC)を商品ページ・広告素材に活用する施策は取れます。SNSアカウントはUGCを増やすための補助手段であり、前提条件ではありません。
Q. UGCと「やらせレビュー」「サクラ口コミ」はどう違いますか?
A. UGCはユーザーが自発的に投稿したコンテンツです。対価を払って虚偽の高評価を投稿させる「サクラ口コミ」は景品表示法上の優良誤認表示に該当する可能性があり、発覚した場合は信頼の失墜につながります。実際に体験・使用した人によるリアルな投稿のみをUGCとして扱い、インセンティブを付与する場合は「モニター条件での正直な感想」として明示することが必要です【推論 / 景品表示法の一般的な解釈をもとにした記述。個別ケースは法務確認推奨】。
Q. エンゲージメント率が高い投稿がUGCとして効果的ですか?
A. 一般的には相関しますが、必ずしも一致しません。フォロワーが少なくても「購買経験のある一般ユーザー」の正直な体験談は、マクロインフルエンサーの華やかな投稿より購買判断への影響が大きいケースがあります(「エンゲージメントとは」の記事も参照)。UGCを広告素材に使う場合はリーチより「信頼性・具体性・体験の深さ」を選定基準にすることを推奨します【経験則】。
Q. UGCを活用するときに必要な著作権対応を教えてください。
A. UGC投稿の著作権は投稿者にあります。商業利用(LP掲載・広告素材化)には必ず投稿者への個別許諾取得が必要です。ハッシュタグキャンペーン経由の投稿は、応募規約に「投稿を主催者が利用できる旨」を明記することで許諾取得の代替とするケースが多いです。詳細な取り扱いは弁護士・法務の確認を推奨します【推論 / 著作権法・業界実務の慣習をもとにした一般論】。
UGCの種類と事例は理解できた。次は「自社に合う施策を選んで実行する」フェーズです。SNSマーケティング全体のスキルを体系的に習得したい場合はスキル習得セミナーで整理できます。
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参考・出典
- BOTANIST UGC活用事例(letro公式ブログ): https://service.aainc.co.jp/product/letro/article/case-introduction-botanist
- ヤッホーブルーイング UGC活用記事(日経ビジネス): https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00163/111600108/
- ヤッホーブルーイング ファンコミュニティ: https://coorum.jp/whitepaper/wp_vol13/
- GoPro UGC活用事例(発信lab): https://hasshin-lab.comtri.jp/gopro-ugc-case/
- ZETA CX UGC購買影響調査(2024年2月): https://zetacx.com/pressrelease/research/ugc-effect-on-purchasing-behavior-research-202402/2024/0206
- UGCマーケティング完全ガイド(reiro): https://reiro.co.jp/blog/ugc-marketing/




