Web広告にはディスプレイ広告やリターゲティング広告、SNS広告や動画広告など様々な出稿先があります。
中でも、リスティング広告は、検索結果の画面に出てくる広告で、即効性があり、顕在的な需要を持っている人にアプローチできることから人気の広告です。
そんなリスティング広告を使って自社の商品やサービスをPRしたい方も多いのではないでしょうか?
この記事を読むと、以下の3つができるようになります。
- リスティング広告のメリットがわかる
- 自社でリスティング広告を運用するべきか判断できる
- 運用する際の費用対効果の高め方がわかる
それでは早速内容に入っていきましょう。
リスティング広告とは?
リスティング広告は、GoogleやYahoo!など検索結果の画面に表示される広告です。あなたもこの広告を1度は見たことがあるのではないでしょうか。ここでは、リスティング広告初心者に向けてその特徴を簡単に説明します。
リスティング広告の概要
リスティング広告は検索結果画面に表示され、ユーザーが検索したキーワードを反映して表示されることから、検索連動型広告とも呼ばれます。
リスティング広告の中では主にGoogleリスティング広告(GSN)とYahoo!広告 ディスプレイ広告の2つが使われています。それぞれ、GoolgeとYahoo!が提供しているサービスです。
この2つが人気である理由は、日本で使用される検索エンジンのシェアはこの2つだけで9割以上を占めているからです。ちなみに、その内訳はGoogleが約75%、Yahoo!が約15%です。
データからわかるように、特にGoogle広告が人気で、Googleリスティング広告のことをリスティング広告と呼ぶ場合もあります。
今回の記事では、主にGoogleリスティング広告を例に出しつつリスティング広告について解説していきます。
リスティング広告の特徴とは?
リスティング広告の一番の特徴は、「顕在化した悩みや問題」に対して広告を出せる、ということです。
まず、リスティング広告は検索する際に使用したキーワードに連動して表示されます。
キーワードは、「検索した人が知りたいこと」つまり、「悩み」や「問題点」が反映されたものです。
したがって、リスティング広告は顕在化した悩みに対して解決策となる広告を出せるため、悩みが顕在化された見込みの高い顧客層にアプローチすることができます。
基本的に顧客の悩みを解決するなら、どんな商品やサービスでも効果を上げられますが、特に、粗利・利益率が高い商材、リピート購入が見込める商材は広告費の回収がしやすく、おすすめです。
あなたがリスティング広告をやる2つのメリット
リスティング広告は数千円程度の予算から始められるためテレビ広告など、既存の広告に比べると導入ハードルがずっと低いのが特徴です。
それにもかかわらず、運用の仕方によっては、テレビ広告など大規模なプロモーション顔負けの効果を発揮する非常に魅力的な広告手法、それがリスティング広告です。
このパートでは、そんなリスティング広告のメリットについて2つ紹介します。
メリット1:リスティング広告は、少額予算でも始めることができる
リスティング広告のメリットの一つ目は「リスティング広告は1円から始めることができる」すなわち超低額の予算から開始できることです。
リスティング広告では広告主が広告費を一円単位で自由に設定できるため、低予算で開始することができる上、予算の調整もかなりしやすいです。だから、中小企業や個人にとっても導入しやすい広告手法になっています。
したがって、1ヶ月あたり1万円以下でも広告の配信が可能です。
※広告の予算配分の考え方については後ほど解説します。
メリット2:リスティング広告はSEOと比較して上位表示しやすい
Googleなどの検索エンジンを活用した集客の中には、リスティング広告の他にSEO対策(自然検索)もあります。
この2つの違いは、リスティング広告は出してすぐに上位表示することができ、予算の調整で表示される検索順位を自由にコントロールできることです。
リスティング広告では、出して、審査が終わればすぐに検索上位に表示することができます。
一方SEOでの自然流入ではどれだけ上手に行ったとしても、3ヶ月から6ヶ月はかかります。広告とは違い、上位表示されるかされないかは、Googleからの評価次第です。
また、ワンクリックで広告の出稿を開始したり停止したりできることもリスティング広告の強みになります。
リスティング広告に必要な費用の考え方
ここでは、リスティング広告の予算と費用対効果の考え方についてを説明していきます。
そもそも、費用対効果を考えるためには、まず、広告費がどのようにして決まっているか、1クリックあたりの単価が決まる仕組みについて理解する必要があります。
リスティング広告はクリック単価制で課金される
ここでは1クリック当たりの単価を決めるための方法を解説していきます。
リスティング広告は「クリック単価制」により単価が決まり、広告がクリックされるごとにお金がかかる仕組みになっています。
逆にいえば、広告がクリックされなければお金がかからない仕組みということです。
クリック単価は「掲載するページの質」と「オークション」によって決まる
ここでは、リスティング広告で単価が決まる仕組みについて簡単に解説していきます。
リスティング広告のクリック単価は「広告の質」と「オークション」の2軸で決まります。
リスティング広告における「広告の質(品質スコア)」とは?
まず、「広告の質」について解説します。
広告の質は品質スコアと呼ばれ、簡単にいうと掲載するページがどれだけ検索されたキーワードにマッチしているかの指標になります。このマッチ度とは、検索意図をみたすか、ユーザーにとって有用かという軸で判断されます。
リスティング広告の「オークション」とは
リスティング広告が表示されるときの単価は「オークション」によって決まります。
まず、広告主が「このキーワードのクリック単価はいくらまでなら支払える」と上限価格を設定します。
その後、同様に同じキーワードに対して入札を行ったユーザーたちとオークションが実施されます。
ただし、オークションの入札価格が高ければいいと言うわけではなく、ユーザーのニーズを満たしているか(広告の質)も踏まえて順位が決まります。
そのオークションの結果と広告の質を合わせた総合評価が上位のものから、広告の掲載順位とクリック単価が決定します。
そのため、競合が多いものや、人気があるキーワードは、広告費が高くなりやすい傾向にあります。
リスティング広告の予算を決める時のポイント
では、リスティング広告を運用する上で予算はどのようにして決めれば良いのでしょうか?
結論、最初は赤字にならないギリギリのラインに設定するのが定石です。
現在では、リスティング広告の運用は多くの部分がAIによって効率的に行われているため、データが不足している運用初期は効果的な運用が難しい場合が多々あります。
ですので、運用初期は実質タダでデータを集めることができる赤字ギリギリのラインで運用することが目標です。
ちなみに、運用初期にデータを溜める目的で、多少の赤字は覚悟して広告費を投下するのも一戦略としてありです。
リスティング広告のクリック単価が決まる仕組みや、予算の決め方や相場についてもっと詳しく知りたい!
という勉強熱心な方は下の記事を読んでみてください!
リスティング広告 費用
リスティング広告で失敗しないための3つのポイント
ここでは、あなたがリスティング広告を運用する上で失敗しないためのポイントを3つご紹介していきます。
広告をクリックしてCVする人のペルソナ像は必ず明確にする
運用を開始する前は、広告をクリックしてCVする人のペルソナ像を必ず明確にしておきましょう。
ちなみに、ペルソナとは自社の商品やサービスの典型的な顧客像のことで、売ろうとする商品・サービスの特徴、実際に商品を買う人のデータなどを元につくられます。
良いペルソナ像を作り上げる最大の目的は、ユーザー視点の精度を高めることです。ユーザー視点で考えることができると、見込み客が多く集まるような広告文を作ることができたり、CVしやすいLPの訴求を作ることができたりと、広告の費用対効果を劇的に高めることができます。
広告運用を行う際は、ユーザー視点の精度を高めるためのペルソナ像の明確化を、必ず行うようにしましょう。
撤退ラインを必ず決める
広告を配信した結果、いつまでにどんな状態だったら継続するのか、撤退するのかという撤退ラインを決めてから運用を開始してください。
撤退ラインを決めずに運用を続けると赤字のままズルズルと運用を続けてしまい広告の費用対効果が全体的に悪くなりがちです。撤退ラインを決めてから運用するように心がけるだけでうまくいく広告の利益は保ちつつ、うまくいかない広告の赤字を小さく抑えられるので、広告運用の効率が全体的に大きく向上します。
ですので、撤退ラインは運用を開始する前に決めておくようにしましょう!
運用方針の理由が明確に言語化する
アカウント構成や予算配分、入札戦略、入稿KWといった運用方針の理由を言語化することは、費用対効果がよい運用を行うために欠かせません。
こうした運用方針の言語化の精度が、広告運用の効率を上げるための「改善」の精度に直結します。
広告運用の費用対効果の改善において、最も重要なのは、仮説と検証のループです。
もし、運用方針の理由を言語化せずに広告を運用すると、仮説や目的なく費用を投下することになるので、仮説と検証に、無駄が多くなかなか改善に繋がりません。
ですので、広告の費用対効果を上げるためには、運用方針の理由を言語化した上で、適切に仮説と検証を重ね、運用を行っていくことが欠かせません。
また、具体的な運用の方法は後述します。
CPAを下げて費用対効果を最大化する方法とは?
広告運用をする際の一番の目的は低コストで、できるだけ多くの人を集客することだと思います。
そのために、最も重要な指標がCPAです。このCPAは一人当たりの集客コストを表す指標として使われています。
CPAの値が低ければ低いほど、少ない広告費で多くの成約を獲得できているということになります。
そんなCPAを下げるためには何ができるのでしょうか?
このパートではCPAを下げるための考え方から、CPAを下げるための具体的な手法まで解説していきます!
CPAを下げるための考え方
CPAを下げるために考えるべき内容は”2つの指標の数値を改善すること”これだけです。
そのCPAを改善するための指標になる、2つの数字とは、CPC(クリック単価)とCVR(成約率)です。
このCPAとCPC、CVRの間には以下の関係があります。
CPA=CPC / CVR
この式からわかるように、CPAを下げるためにはCPCを下げ、CVRを上げることさえできればいいわけです。
では、そのための考え方はどうしたらいいのでしょうか?
CPCはCost Per Clickの略で文字通りクリック単価を指します。見込み客1人に広告をクリックしてもらう為にかかった広告費、1クリック当たりいくらの広告費がかかったかという指標がCPCです。
つまり、CPCは下げれば下げるほど、安くWebページにお客さんを集客できていることを示します。
しかし、どんなにCPCを下げ、安い広告費で見込み客を集めたとしても、集まった見込み客のうち、誰も商品を購入してくれなかったら(商品が成約しなかったら)せっかくかけた広告費も無駄になってしまいます。
そのため、集めてきた見込み客のうち、どれくらいの割合で、実際に商品を購入してくれるのか、成約してくれるのかを計測していくことも非常に大切です。
そこで重要になる指標が、CVRです。
CVRはConversion Rateの略で、成約率を指します。CVRはこのような式で算出されます。
CVR=成約数 / 見込み客数(クリック数)×100
※ここでの成約とは、商品の成約だけでなく、リスト流入などの小さな成果も含みます
要は、広告をクリックしてWebページに訪れてくれたお客さんのうち、何%が実際に成約するところまで行ってくれているのか、を表す指標がCVRです。
このCVRが上がれば費用対効果もグッと上がっていきます。
まとめると、
CPAを下げるために、私たちが考えるべきことは、大きく分けて2つです。
一つ目が、CPCを下げてお客さんを安く集めてくること
二つ目が、CVRを上げて集まった見込み客をより多く成約させること
この2つのポイントを意識して、費用対効果の高いリスティング広告運用を実現していきましょう。
CPAを下げるためにチェックするべき4つのポイント
では、CPAを改善するために確認するべきポイントはどこでしょうか?
結論、この4つしかありません。
1広告の品質を高め、Googleからの評価を上げる
2入札単価を下げる
3出稿しているキーワード、広告を止める
4LPを改善してCVしやすいものにする
品質スコアを高め、Googleからの評価を上げる
広告の品質の高さを表す指標である品質スコアを高めることができれば、安い金額で入札できるようになり、CPCを抑えることができます。この品質スコアは、推定クリック率、広告の関連性、ランディングページの利便性の3つの要素から算出されます。詳しい内容はGoogle広告のヘルプページに記載されているので、出稿する前に必ずチェックしてください。
広告の入札単価を下げる
広告の入札単価を下げればCPCが下がります。CVRをキープしたままCPCを下げることができれば、CPAは下がるので直接的にCPCを下げることができる方法です。
しかし、広告の掲載順位が下がったり、インプレッション数が下がったりして、クリック数が下がってしまうと目標のCV数に届かなくなる可能性が高いので注意が必要です。
成果が出ないキーワードを除外する
成果が出ないキーワードを除外することでCVR、CPCともに改善されます。
リスティング広告では出稿するキーワードによってCPAに差が出てくる場合があると思います。特に、CVに繋がっていないキーワードへの出稿を停止することでCPAを下げることができ効果的です。
LPを改善してCVしやすいものにする
LPの訴求を改善するとCVRが大きく変わる場合があります。
LPとは広告をクリックしたユーザーが見るページです。
このLPを修正するときにチェックするべきポイントとして、最初に見た時にどのようなメッセージを伝えるか、そのためのクリエイティブはどうするか、コンテンツの内容やボリュームが適切か、をチェックすることをおすすめします。
特に、行動を喚起するための部分(お問合せや資料請求のボタンなど)の周辺を改善するとCVRが大きく改善される場合があります。
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