
GPT-5のThinkingモードとは?料金や使い方を徹底解説
Chat GPT-5が公開されて新しくThinkingモードが追加されました。
新しく登場した機能なので使い分けに困ってるのではないでしょうか。
また、Thinkingには思考深さを調節できる機能もありその使い分けにも困ると思います。
GPTのThinkingはうまく使いこなせばいい回答を得られる反面、出力に時間がかかるので使いこなせなければ無駄に時間がかかってしまうという特徴があります。
この記事を読むことでThinkingをうまくtかいこなし、必要なときだけ高精度な回答を得られるようになります。ぜひ、最後まで読んでください。
目次
GPT-5 Thinkingとは?
GPT-5 Thinkingとは、GPT-5に搭載されているモデルの一つです。
このモデルには次の3つの特徴があります。
- 時間をかけて推論を行うことで回答の精度を上げている。
- 思考を中断して回答を出すことができる。
- 思考の深さを4段階で決めることができる。
GPT-5のThinkingモードの性能とは
GPT-5のThinkingモードの性能には次の3つの特徴があります。
- 正確な情報を出してくれる
- 処理できる情報量が多い
- 思考過程が見える(透明性が高い)
使い分け方を考える際に役立つのでぜひ参考にしてください。
正確な情報を出力してくれる
Thinkingモードは通常モードと比較して
- 即断しない
- 文章を吟味してから回答を出す
- 回答が慎重・論理的で、根拠を伴いやすい
という傾向があり、ハルシネーションと呼ばれる誤情報の発生率が低いです。
また、正しい情報を出力するために情報ソースに対する意識が高く出典を聞くと答えられる確率が高いです。そのため、事実誤認や架空情報を出す頻度が明確に減るというメリットがあります。
また、回答を出す前に情報が不十分な場合は追加で質問をしたり、曖昧な質問に対して「わからない」「回答できない」と答えてくれるので誤情報を出すリスクが低くなります。
処理できる情報量が多い
Thinkingモードには処理できる情報量が多いという特徴があります。
OpenAIによるとThinkingモードは処理できる情報量が多くOpenAI o3 と比較して出力トークンを50〜80%削減したという記載がありました。
つまり、効率よく大量の情報を処理できるようになりました。
一度に大量の情報を処理できると、論理が崩れにくくなるので、整合性をとりやすく一貫性を保ちやすくなります。
そのため、Thinkingモードに対して長い文章や多段階タスク(例:分析→仮説→提案)をお願いしても前後の整合が崩れにくいという特徴があります。
思考過程を確認することができる
Thinkingモデルでは依頼したタスクに対する思考のプロセスを見ることができます。
内部の思考が直接出ているわけではないですが、どんなことを考えているのかざっくりと知ることができるという特徴があります。
そのため、アウトプットがでるまでの思考プロセスに問題がないか確認し、プロンプトを改善する際に役に立ちます。

思考の過程は上の画像のように表示されます。
GPT-5のThinking機能の使い方
GPt-5のThinking機能の使い方を紹介していきます。
自動切り替えの方法、手動切り替えの方法、思考の深さの変更、切り替えるタイミングの4つのポイントに分けて紹介していきます。
自動でthinkingモードを使う方法
自動で確実にThinkingモードを使う方法はありません。
確実にThinkingモードを使用したい場合はモード選択画面からThinkingモードを選択する必要があります。
まずは、chatgptにログインし、モデルの選択画面を開きautoを選びましょう。
そして、プロンプトを送ったら回答が得られます。
このときにポイントがあり、なるべく回答に思考が必要な質問をすることがポイントです。
今回は、実際にAutoモードでThinkingに切り替わりやすかったキーワードが次の表になります。
| 種類 | トリガーキーワード |
| 自律性 | 「自分で判断」「自分で設計」「自分で決めて」 |
| 推論誘発 | 「なぜ」「理由」「根拠」「仮説」「検証」 |
| 手順明示 | 「ステップごとに」「段階的に」「順を追って」 |
| メタ認知 | 「見直して」「再考して」「他の視点から」 |
このほかにも「しっかり考えて」「COTで考えて」「よく考えて」「論理的に正しい答えを出してください」といった思考プロセスに関連する内容を伝えるのもおすすめです。
手動切り替え
Thinkingモードを確実に使う方法はモデル選択画面からThinkingを選ぶ方法です。
ChatGPTにログインし、左上のモデル選択画面からThinkingを選択しましょう。
ただし、無料プランだとThinkingの利用制限にひっかってしまう可能性が高いのでAutoを使ったやり方がおすすめです。
深さの変更
GPT-5では思考時間を調節することができ、思考の深さを選択することができます。
思考の深さは軽め、標準、じっくり、深いの4段階があり、下の画像のようにチャット欄の左下から選択することができます。

軽めはとにかくスピード重視の即答モードです。
用語の定義を確認したり、簡単な要約やコード例を示したりするときに向いており、最短距離で答えを出します。深く掘り下げて考えないので速くて扱いやすいですが、前提の確認や裏付けは弱くなります。
一般的な標準レベルの思考が「バランス」です。これはある程度の論理構成や背景整理を行いながら実用的な答えを作ります。そのためスピードと精度のバランスが取れており、叩き台を作るときに最適です。
じっくりはAIは内部で何段階かの推論を踏みながら答えを構成します。
そのため、矛盾を避けたり、構造的な分析を行ったりする能力が高いです。
回答を得るまでに時間はかかりますが、議論整理などではこの深さが非常に有効です。
深いはAIが最も長く考え、複数の観点を比較・統合してから答える段階です。
いわば“AIが熟考するモード”です。
そのため、出力は長くなりがちですが、洞察的・批判的な観点を提示します。
哲学、戦略、といったテーマに向いています。
思考をスキップして回答を得ることができる
Thinkingには思考をスキップして回答を出すことができます。
しかし、思考をスキップを行うと推論の途中で打ち切ってその時点で出せる答えを出すことになります。結果、最後まで時間をかけて思考しない分早く回答を得られるというメリットがあります。
しかし、精度が低く、根拠も弱くなりがちです。そのため、たたき台が欲しいときに使いましょう。
使う方法はThinkingモードを使用している際に思考フローの右側に表示されているスキップをクリックするだけです。

FAQ
GPT-5 Thinkingの料金はいくらですか?
GPT-5 Thinkingは無料でも使用できます。つまり、全てのプランで使用できます。
しかし、プランによっては利用制限があるので注意が必要です。
ただし、Plus,Proでは週毎の利用制限が、Freeでは日毎の利用制限があるので注意が必要です。
| プラン | 利用可否・内容 | 公式に明記の上限 |
| Free | 自動切替で1日1回まで Thinking を使用可 | 1メッセージ/日 |
| Plus | モデルピッカーで手動選択可(Autoでの自動切替も可) | 最大 3,000 メッセージ/週(手動選択分)。Autoからの自動Thinkingはこの週上限にカウントされない。 |
| Pro | モデルピッカーで GPT-5 Thinking と GPT-5 Thinking Pro にアクセス可 | 数値上限は公式に明記なし(Pro/Business は GPT-5 へのアクセスは“abuse guardrails 付きで無制限”の記述あり/ただし Thinking の数値上限は未掲載)。 |
| Business | 常時利用可 | 200 リクエスト/週(長期的上限。現在は一時的増枠中との注記)。 |
GPT-5 Proは誰向け?(最難度で網羅性・正確性が必要な場面)
GPT-5 Proモデル長文や大量情報、複数のソースを用いた分析が得意なモデルです。
そのため、普段から分析を行うアナリストや、事業戦略を考えるコンサル、経営者などにおすすめのモデルです。
詳しくは関連記事「【2025年10月最新版】GPT-5 Proとは?特徴や活用方法、活用するべきかまで徹底解説」も併せてご確認ください。
Thinkingモードに切り替えるタイミングとは?
GPT-5のAutoとThinkingを切り替えるタイミングはどうしたらいいのでしょうか?
結論はタスクの難易度で分けるのが理想です。
例えば、文章の要約や翻訳といったタスクであればGPT-5で十分ですが、事業計画について考えたり、SNSの運営戦略といった抽象的内容を考えるタスクを行う場合はThinkingの方が適しています。
まとめ
GPT-5 Thinkingは、必要なときだけ“深く考える”ことで精度を高める思考特化モードです。
時間をかけて推論させると精度が上がるという特徴があります。思考の深さを4段階(軽め/標準/じっくり/深い)で指定することができます。
性能の特徴として次の3つがあります。
- 正確性:即断しない・吟味して回答。根拠づけ・出典回答の確率が高く、ハルシネーションが減る
- 大容量処理:大量情報や多段階タスクでも整合性を保ちやすい
- 透明性:思考プロセスの概観を確認でき、プロンプト改善に役立つ
そのため、長文処理や多段階タスクに強く、根拠提示や整合性をとって回答を出してくれるという特徴があります。
要約や翻訳などは通常モード、戦略設計や仮説検証はThinkingを使うとよいでしょう。

